やり直し・再矯正

矯正歯科の転院|費用の精算・資料の引き継ぎ・前の医院と転院先への伝え方

「来春から転勤で、今の矯正歯科に通えなくなる」「担当の先生の説明に納得できず、別の医院に移りたい」「通っていた医院と連絡が取れない」。矯正歯科の転院を考える理由はさまざまですが、どの理由であっても、治療は途中のままです。医院を移るまでの間、装置の扱いや次の受診をどうするかを、宙に浮かせないことが大切です。

治療の途中でも、転院そのものはできます。難しいのは段取りのほうです。転院は、今の医院を離れる手続きと、次の医院で受け入れてもらう手続きの二つでできています。この二つは並行して進めます。今の医院には治療段階・精算・資料の受け渡しを、転院先の候補には途中からの受け入れの可否と費用の決め方を確認します。

閉院や連絡が取れないなどで今の医院に確認できない場合や、痛み・装置の外れや破損がある場合は、精算や資料の受け取りが済むのを待たずに、別の歯科医院へ受診の相談をしてください。

ここでは、今の医院で確認すること、日本臨床矯正歯科医会が公開している精算の目安の読み方、転院で増える費用の計算の仕方、今の医院と転院先それぞれへの伝え方を順に書きます。マウスピース矯正の転院で先に確かめることも最後に扱います。

転院の理由によって、最初に連絡する先が変わる#

転院の理由 最初にすること 主な確認先
引っ越し・転勤・留学 時期が分かった時点で担当医に伝える 今の医院
担当医への不信 不安を具体的にして説明を求める。必要なら第三者の意見を聞く 今の医院、別の矯正歯科(セカンドオピニオン)
閉院・連絡が取れない 手元の契約書・領収書・装置を保管し、状況を記録する 今の医院の連絡先、公的な相談窓口

引っ越し・転勤・留学#

日本臨床矯正歯科医会の案内では、転居や転勤、進学などで通院できなくなると分かった時点で、早めに担当医へ伝えるよう勧めています。精算と紹介状の準備には時間がかかるからです。

引っ越しの日程が決まってから伝えると、最後の診察で何をするかを相談する余裕がなくなります。「〇月に引っ越すので、それまでに転院の準備をしたい」と、次の予約の時点で伝えて構いません。

担当医への不信#

説明に納得できないことが転院の理由なら、転院を決める前に、日本臨床矯正歯科医会の案内を一度読んでおくと順番を整理できます。

同会の案内は、不満を理由にした転医が最善とは限らないとし、まず担当医に不安を伝えて話し合うことを勧めています。転院すると、治療計画が変わったり、費用や期間が増えたりする可能性があるためです。

「何が不安なのか」を、仕上がり・期間・説明の不足・費用のように分けて書き出すと、担当医との話し合いでも、別の医院での相談でも使えます。自分の状態が治療の経過なのか、計画の見直しが要る状態なのかを第三者に見てもらう方法は、矯正のセカンドオピニオンで持参する資料と担当医への伝え方が手順の参考になります。セカンドオピニオンは転院とは別の段階で、聞いた結果「今の医院で続けてよい」と分かることもあります。

閉院・連絡が取れない#

医院と連絡が取れないときは、まず手元にあるものを失くさないことが先です。契約書、治療計画書、領収書、ローンの明細、使用中の装置と予備の装置を一か所にまとめ、いつ・どの方法で連絡を試みたかも書き残します。

返金や契約の扱いで話が進まない場合は、医療の問題ではなく契約の問題として相談先が変わります。消費生活センターなどの窓口の使い分けは、矯正の返金・途中解約で契約書のどこを見るかの担当です。ここでは法的な判断には踏み込みません。

転院ではなく、治療をいったん止めることを考えている場合は、矯正を中断したいときに止める前後で確認することのほうが近い内容です。

今の医院で確認する3つのこと#

転院が決まったら、今の医院で次の3点を聞きます。どれも、転院先で最初に聞かれることです。

  1. いま治療のどの段階にいるか。歯を並べている途中なのか、隙間を閉じている途中なのか、仕上げや保定に入っているのか
  2. 精算をどう計算するか。契約書のどの条項に基づき、何が返金の対象で、何が対象外か
  3. どの資料を、どの形で、いつ受け取れるか。紹介状、レントゲン画像、口腔内写真、歯型(模型やデータ)など。作成費用がかかるか

1が分からないと、2の精算も見通せません。「半分くらい進んだと思う」という感覚ではなく、担当医が使っている段階の言葉で聞いておくと、次の表と照らし合わせられます。

今の医院への伝え方#

転院を切り出しにくいと感じる人もいると思います。ただ、伝える中身は「転院を考えていること」と「必要な手続きの依頼」の二つで足ります。理由を細かく説明しなくても、精算や紹介状の手続きは進められます。

引っ越しが理由なら、用件を一度で伝えると話が早く進みます。

〇月に転居するため、転院を考えています。現在の治療段階と、契約にもとづく精算の方法を教えてください。あわせて、転院先への紹介状と、レントゲン画像・口腔内写真・歯型などの資料、治療継続依頼書の作成をお願いできますか。作成にかかる費用と、受け取れる時期も教えてください。転院先をいつごろまでに受診すればよいかと、それまでの間、装置をどう扱えばよいかもうかがえますか。

不満が理由の場合も、依頼する手続きは同じです。違うのは、話し合う余地を残すかどうかです。先に話し合いたいなら、手続きの依頼より前に、不安の中身を伝えます。

治療の進み方について不安があり、転院も含めて考えています。〇〇(例:前歯の隙間が閉じない、期間の見通しの説明がない)が気になっています。いまの段階と、今後の見通しを説明していただけますか。

説明を聞いたうえで転院を決めたら、上の依頼文と同じ内容を伝えます。感情的なやりとりを避けたい場合は、受付やメールで手続きだけを依頼する方法もあります。

資料がなかなか出てこないときは、依頼した日と内容を書き残し、書面やメールで改めて依頼します。それでも進まない場合は、上の「閉院・連絡が取れない」で触れた契約の相談先を使います。

費用の精算は「治療がどこまで進んだか」で考える#

矯正治療は基本的に自由診療です。顎変形症などで保険の矯正治療を受けた場合は保険診療になることがあります。自由診療の場合は全額自己負担です。治療費を最初にまとめて払う契約の場合、途中で転院すると、まだ実施していない治療の分をどう精算するかが問題になります。

日本臨床矯正歯科医会は、精算の目安を治療の段階別に公開しています。同会が示しているのは、永久歯列期のマルチブラケット法(ワイヤー矯正)による抜歯症例で、治療費を全額入金済みの場合の目安です。次の表は、その目安を出典つきで引用したものです。

治療の段階 精算(返金)の目安
全歯の整列 60〜70%程度
犬歯の移動 40〜60%程度
前歯の空隙閉鎖 30〜40%程度
仕上げ 20〜30%程度
保定 0〜5%程度

出典:公益社団法人日本臨床矯正歯科医会「転医についてのご相談」「転居等で矯正歯科治療が継続できなくなった場合の治療費の清算について」(いずれも2026年10月11日取得)。

この表を読むときに外してはいけない点は、次の三つです。

  • 上の条件に当てはまらない場合、つまり非抜歯の症例やほかの方法は、同様の考え方で判断するとあり、割合は示されていません
  • 検査費用・診断費用・使用した装置の実費・処置料は、返金の対象外と明記されています
  • 最終的な額は、到達した段階、経過した期間、残っている治療の内容で決まります。そして、実際の精算は各医院の契約によって異なります

つまり、この表は「この割合が戻ってくる」という約束ではありません。今の医院から示された精算額を、どの段階として計算しているかを確かめるための物差しです。

表は医院に治療費を全額入金済みの場合の目安なので、まず医院に全額が入金されているかを確かめます。来院ごとに支払う方式や、医院への支払いを分けている契約では、この表をそのまま当てはめることはできません。契約書で「中途解約」「転院」「返金」に当たる条項を探し、見つからなければ医院に該当箇所を示してもらいます。デンタルローンを使っている場合、自分のローン返済が残っているかどうかと、医院に治療費が全額入金されているかどうかは別の話です。ローン会社との契約で残りの支払いがどう扱われるかと、医院との精算は、分けて確認します。

マウスピース矯正の場合も、この表をそのまま当てはめることはできません。表の前提はマルチブラケット法(ワイヤー矯正)で、それ以外の方法については同様の考え方で判断するとされているだけで、割合の記載はない、という扱いです。使用した装置の実費は返金の対象外とされているので、精算額をどう計算したかを今の医院に聞いておきます。

上の表の条件(永久歯列期・マルチブラケット法・抜歯症例・全額入金済み)に当てはまる場合、保定の段階での精算の目安は0〜5%程度です。保定に入ってから転院するときは、今使っている保定装置を転院先でも使い続けられるのか、作り直しが必要なら費用はいくらかを、転院先に確認します。

転院で増える費用は、引き算で見る#

精算で戻ったお金で、転院先の治療費がまかなえるとは限りません。

同会のFAQでも、転医先では別途検査料・診断料が発生すること、治療方針が異なる場合は継続治療費が新たに算定され、精算された額以上に治療費がかかる可能性があることが明記されています。紹介状や資料、治療継続依頼書の作成にも費用がかかります。

転院で総額がいくら変わるかは、次の引き算で見ます。

転院で増える額 = 転院先の総額(検査・診断料+治療費+調整料など)+ 今の医院での資料作成などの費用 − 今の医院からの精算額

この式の数字は、どれも医院から書面でもらえるものです。転院先には、総額に何が含まれるか(検査・診断料、装置代、調整料、保定装置、再診料)を書面で出してもらいます。今の医院からは、精算額とその計算の根拠をもらいます。この二枚がそろうと、式を埋められます。

費用が増える理由は、だいたい次のどれかです。

  • 転院先で検査と診断を行う。同会は、転医先では別途検査料・診断料が発生するとしている
  • 転院先の治療方針が前の医院と違う。同会は、方針が異なる場合は継続治療費が新たに算定されるとしている
  • 保定装置を作り直す。保定期間中の転院で、今の保定装置を使い続けられない場合

保定装置の作り直しが必要になった場合、私が目安としてお伝えしているのは3万〜10万円です。基本的に自由診療です。顎変形症などで保険の矯正治療を受けた場合は保険診療になることがあります。自由診療の場合は全額自己負担で、金額は医療機関ごとに異なります。ワイヤーやマウスピースの治療を途中から引き継ぐ場合の費用は、残っている治療の内容で変わるため、ここで目安の数字は出しません。インターネット上で見かける転院先の費用の相場も、医院ごとの価格で条件がそろっていないため、ここには載せていません。修正の規模ごとの考え方は矯正のやり直しにかかる費用が参考になります。

費用のほかに変わりうること#

転院で変わるのは費用だけではありません。同会の案内は、転院によって治療計画が変わったり、期間が延びたりする可能性があるとしています。

期間の面で気をつけたいのは、今の医院への通院をやめてから、転院先で治療を再開するまでの間です。装置をつけたまま通院を止めて放置すれば、放置するだけ治療期間が伸びます。今の医院の最後の受診日と、転院先の初回の予約は、なるべく間を空けずに決めておきます。

引き継ぐ資料#

日本臨床矯正歯科医会の案内が紹介状と一緒に渡す資料として挙げているのは、次のようなものです。

資料 転院先で何に使われるか
初診時の資料(セファログラムやパノラマX線写真などのレントゲン画像、口腔内写真、歯型の模型) 治療前の状態と、どれだけ動いたかを比べる
当初の診断と契約内容 何をゴールにしていたかを知る
実施した治療と使用した装置 今どの段階で、何が残っているかを知る
支払った費用と精算額 転院先の費用の扱いを決める材料になる

同会のFAQでは、新しい担当医への紹介状に加えて、診断内容や治療費などを記載した「治療継続依頼書」を作ってもらうことが大切だとしています。

資料はコピーやデータで受け取り、自分の手元にも残します。転院先が決まる前でも、受け取っておけば相談の場で使えます。

転院を受け入れてくれる医院の探し方#

探し方は二つです。今の担当医に転院先を紹介してもらうか、自分で探すかです。引っ越し先の地域で付き合いのある医院を紹介してもらえることもあるので、最初に担当医へ聞くのが近道です。

自分で探す場合の手がかりとして、日本臨床矯正歯科医会は同会の会員検索と、日本矯正歯科学会の認定医等の名簿を案内しています。そのうえで、問い合わせの段階で次を確認します。

  • 治療の途中からの転院を受け付けているか
  • 今の装置(ワイヤーの種類、マウスピースの種類)を扱っているか
  • 初回の相談・検査・診断にかかる費用と、その後の治療費の決め方
  • 前の医院の資料を持参すれば、どの検査を省けるか

東京のように医院の数が多い地域でも、途中からの転院を受けるかどうか、費用をどう扱うかは医院ごとに違います。比べる基準は医院の数ではなく、上の質問に具体的に答えてもらえるかどうかです。治療方針の説明を比べるときの質問リストは、失敗しない矯正歯科の選び方にあります。

転院先での最初の相談で伝えること#

転院を受ける側の医師が何から始めるかは、医院によって違います。私の場合、中断や転院の相談では、まず「なぜ移りたいのか」を聞きます。担当医との信頼関係が崩れたのか、金銭的な問題なのか、通院の距離や頻度の問題なのか。そのうえで、口腔内写真、スキャンや型取り、レントゲンなどの検査をします。

この順番に合わせて準備しておくと、初回の相談が短くなります。

  1. 転院の理由。転居なのか、前の医院の治療に不安があるのか
  2. 治療を始めた時期と、前の医院で説明された治療段階
  3. 使っている装置の種類(ワイヤーの種類、マウスピースのメーカーと今の番号)
  4. 最後に前の医院を受診した日と、そのとき受けた指示
  5. 持参した資料と、まだ受け取れていない資料

前の医院の治療に不安がある場合は、その中身もそのまま伝えて構いません。転院先の医師が知りたいのは、前の医院の評価ではなく、いまの状態をどう見るかの材料です。

マウスピース矯正の転院で先に確認すること#

マウスピース矯正は、治療計画のデータにもとづいて装置を製作する治療です。転院先が同じ種類の装置を扱っているとは限らず、扱っていても、前の医院の計画や残りの装置をそのまま引き継げるかは分かりません。

転院を決める前に、今の医院と転院先の両方へ次を聞きます。

  • 手元に残っている装置は、転院先で使えるのか
  • 治療計画のデータは、転院先に渡せるのか
  • 転院先では、検査からやり直して装置を製作し直すことになるのか
  • 転院先を受診するまでの間、どのマウスピースを使っていればよいか

転院先を受診するまでの間に治療が止まる場合、私は「現段階のマウスピースを、次に矯正医や医院に行くまで、その同じマウスピースをつけ続けてください」と説明します。今の歯並びから動かさないためです。今の担当医から別の指示がある場合は、そちらに従ってください。装置が合わない、計画どおりに動いていないと感じている場合は、マウスピース矯正が計画どおり進まないときの確認点も整理に使えます。

転院の前にやってはいけないこと#

  • 精算・資料の受け取り方、転院先をいつごろまでに受診するか、それまでの装置の扱いを確認しないまま、今の医院への通院をやめる
  • 担当医の指示に反して、自己判断で装置を外す・切る・調整する
  • 転院先の総額の見積もりを書面で確認しないまま、治療の契約を結ぶ
  • 契約書・領収書・装置を処分する

閉院や連絡が取れないなどで今の医院に確認できない場合は、最初の項目は当てはまりません。冒頭のとおり、別の歯科医院への相談を優先します。

装置をいつ、どの医院で外すかは、転院先の医師と相談したうえで決めます。

相談しなくてよい場合#

引っ越し先の医院がすでに決まっていて、今の医院から精算額と紹介状、資料の受け取り方の説明を受けていて、転院先の受診予定と、それまでの装置の扱いについても担当医の指示が確認できているなら、その段取りのまま進めて大丈夫です。このサイトに相談していただく必要はありません。

精算額の根拠が分からない、資料を出してもらえない、転院先を決めきれないといった場合は、手元の契約書と資料の状況を送っていただければ、転院前に確認することを一緒に整理します。

状況を送って相談する(医院の紹介は約束しません)

よくある質問#

矯正治療の途中で矯正歯科を転院することはできますか?#

転院自体はできます。ただし、今の医院での精算、紹介状と資料の受け渡し、転院先での検査と治療計画の確認という段取りが必要です。転院先が前の計画をそのまま引き継ぐとは限りません。

転院すると、払った費用は返金されますか?#

契約書の条項と、治療がどこまで進んだかで決まります。日本臨床矯正歯科医会の精算目安は、永久歯列期のワイヤー矯正(マルチブラケット法)による抜歯症例で、全額入金済みの場合の目安です。実際の精算は医院や契約によって異なります。

転院先ではどのくらい費用がかかりますか?#

転院先の方針と、残っている治療の内容で変わります。検査料・診断料が別にかかり、精算額より転院先の費用が多くなる可能性もあるため、総額の見積もりを先に書面でもらってください。

担当医に不満があって転院したいとき、理由はどう伝えればいいですか?#

理由を細かく説明しなくても、転院の手続きは進められます。話し合いたい場合は、仕上がり・期間・説明・費用のどれが不安かを分けて伝えます。

転院を受け入れてくれる矯正歯科はどう探せばよいですか?#

今の担当医に紹介してもらうか、日本臨床矯正歯科医会の会員検索や日本矯正歯科学会の名簿を手がかりに自分で探します。問い合わせの段階で、途中からの転院を受けているかを確かめます。

マウスピース矯正でも転院できますか?#

相談はできますが、転院先が同じ装置を扱っているとは限りません。残りの装置や計画のデータを使えるのか、製作し直すのかを、今の医院と転院先の両方に確認してください。

まとめ#

  • 矯正歯科の転院は、今の医院への確認(治療段階・精算・資料)と、転院先の受け入れ確認を並行して進める。今の医院に確認できない場合や症状がある場合は、待たずに別の歯科医院へ相談する
  • 今の医院には、理由を細かく説明しなくても、精算・紹介状・資料の依頼はできる
  • 日本臨床矯正歯科医会の精算目安は、永久歯列期のワイヤー矯正(マルチブラケット法)による抜歯症例・全額入金済みの場合の目安で、返金を約束するものではない
  • 転院で増える額は「転院先の総額+資料作成などの費用−精算額」で見る。数字はどれも書面でもらう
  • 転院先の初回相談では、理由・治療段階・装置・最後の受診日・資料の有無を伝える
  • マウスピース矯正は、残りの装置と計画のデータを転院先で使えるかを先に確認する

今の医院に通える状況なら、通院をやめるのは、精算と資料の受け取り方、転院先をいつごろまでに受診するか、それまでの装置の扱いが決まってからにしてください。

※ 矯正治療は基本的に自由診療です。顎変形症などで保険の矯正治療を受けた場合は保険診療になることがあります。自由診療の場合は全額自己負担です。精算額や転院先の費用は、契約内容・治療の進み具合・転院先の治療方針によって異なります。治療には、痛みや違和感、虫歯・歯周病リスクの上昇、歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、治療期間の延長、想定した結果が得られない可能性、歯の失活、顎関節症などがあります。転院によって治療計画が変わったり、期間が延びたりすることもあります。装置の扱いや治療の継続方法は、担当の歯科医師による確認が必要です。

この記事に関するよくある質問

矯正治療の途中で矯正歯科を転院することはできますか?

転院自体はできます。ただし、今の医院での精算、紹介状や検査資料の受け渡し、転院先での検査と治療計画の確認という段取りが必要です。転院先が前の計画をそのまま引き継ぐとは限らないため、転院先で改めて説明を受けてから決めます。

矯正の途中で転院すると、払った費用は返金されますか?

返金の有無と金額は、契約書の条項と、どこまで治療が進んだかで決まります。日本臨床矯正歯科医会は治療段階別の精算目安を公開していますが、これは永久歯列期のワイヤー矯正(マルチブラケット法)による抜歯症例で、治療費を全額入金済みの場合の目安です。実際の精算は医院や契約によって異なります。検査費用や装置の実費などは返金の対象にならないとされています。

転院先ではどのくらい費用がかかりますか?

転院先の治療方針と、残っている治療の内容で変わるため、一律には言えません。転院先で検査料・診断料が別にかかることがあり、精算で戻った額より転院先の費用が多くなる可能性もあります。総額の見積もりを、転院を決める前に書面でもらってください。

担当医に不満があって転院したいとき、理由はどう伝えればいいですか?

理由を細かく説明しなくても、転院の手続きは進められます。伝えるのは「転院を考えていること」と、精算・紹介状・資料の依頼です。不満の中身を話し合いたい場合は、仕上がり・期間・説明・費用のどれが不安かを分けて伝えると、話が具体的になります。

転院を受け入れてくれる矯正歯科はどう探せばよいですか?

今の担当医に紹介してもらうか、自分で探します。日本臨床矯正歯科医会の会員検索や、日本矯正歯科学会の認定医等の名簿が手がかりになります。受け入れの可否と費用の扱いは医院ごとに違うため、問い合わせの段階で「治療途中からの転院を受けているか」を確認します。

マウスピース矯正でも転院できますか?

転院の相談はできますが、転院先が同じ種類の装置を扱っているとは限りません。今の装置の続きを使えるのか、検査からやり直して装置を製作し直すのかは、転院先の判断になります。治療計画のデータや残りの装置をどう扱うかを、今の医院と転院先の両方に確認してください。

この記事の位置づけ:一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療方針を示すものではありません。 症状の判断や治療の選択は、必ず歯科医師の診察を受けたうえで行ってください。 内容は2026年10月17日時点の情報です。

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